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大家さん向け

値下げ交渉?登記簿謄本で何が読み取れるか

▪️その不動産の歴史も読み取れる▪️権利関係を見る▪️プロは知ってる共同担保目録▪️値下げできそうか?の判断▪️注意事項■その不動産の歴史も読み取れる登記簿謄本は不動産をもっていたら一度は見たことがあると思います。住所と名前が書いてあり、誰がその物件の所有者かというのがわかります。他にも、どこからいくら借りているかなどもわかります。そもそも登記簿謄本はその不動産の権利関係を記載しているものです。なので登記簿謄本を読めばどんな土地だったのかなどもわかります。主に誰が所有しているかが記載されている甲区を見るときに登記簿謄本と合わせてGoogleさんで調べると、かつてここを所有していたのは地元の名士だった、大企業の創業家だったなどがわかることがあります。なぜ売ることになったのかがわかることもあります。また「〇〇が生まれた場所」などの謄本をあげてみるのもすごく面白いです。そうしたことを考えると土地には歴史が刻まれていて、その歴史を謄本で読み取れるようになると不動産業がまた一つ楽しくなります。 ■権利関係を見る甲区といわれる箇所には権利をもっているが誰かかというのがわかります。乙区といわれる場所には所有権以外の権利関係のことが書いてあります。抵当権や差し押さえといったものです。ここでも面白いことがわかります。一般的には金融機関から借り入れすると書かれ、●●銀行から所有者さんがどれくらいの金額を借りているかがわかります。ここでは銀行以外の個人名や金融機関ではない会社名が記載されていることもあります。個人名(仮にAさんとしましょう)が記載されているときは、この物件を担保にAさんからお金を借りているということです。個人間で担保を差し出さないといけないようなことがあったのか、それとも親族なのかなどいろいろ想像できます。その名前をGoogleさんで調べてみるとお金を貸しているのが有名人だったりということもあります。なかには反社会勢力の方や企業舎弟的な会社だったりすることも……。ここでは所有者の交友関係も想像できるわけです。ある程度の人物像が想像できるのでここも面白いところです。私の経験では大臣経験者がお金を貸していたことがありました。大臣からお金を借りられるほどの交友関係、信頼関係にびっくりしました。この話を所有者の方に確認したら、かつて大変だった時期があってそれを助けてくれたのが大臣だったと仰っていました。 ■プロは知ってる共同担保目録共同担保目録はご存知でしょうか?抵当権を付ける際に担保評価がたりなかったり土地と建物が一体のなどの場合、一緒に担保にするものの目録です。住宅を買うときは必ず土地と建物が一体ですので土地と建物を共同担保で1つの抵当権にします。登記簿謄本に共同担保としてどこの物件と一体になっているかがわかるように記載されていますが、普通に登記簿謄本を取得するだけでは書いていないこともあります。謄本取得の際に共同担保目録の有無の選択があり、共同担保目録ありにしないと記載されません。共同担保目録をみると他にも不動産を所有していることが判明することも多くあります。ここで他の不動産所有状況を確認できることもありますし、過去に売り買いをたくさんしてる方なんだなと読み取れたりもします。 ■値下げできそうかの判断登記簿謄本を読み取れるようになると、価格交渉も可能かどうかが判断できるようになります。例えば差押。これは税金を払っていない、返済期日通りに借入を返してないときなどに債権者が申し立てをして成立します。基本的に差押した人が所有権と同等の権利を持ち、所有者が勝手に売却できないようにする手段です。住宅ローンや税金などが多いです。行政名義(市や都道府県)などの差押であれば主に地方税なので、住民税、固都税などが該当します。財務省名義の場合は主に国税なので所得税、法人税、相続税などがあげられます。これらは税金なので逃げようがありません。納付期日があるので逼迫していることが多いです。つまり交渉はしやすいということになります。ただし払えるのに払っていない場合などもありますので全部が全部というわけではありません。私の経験では財務省の抵当権で8億円という差押がありました。差押と解除を繰り返している方でしたが、都心の地主で相続税の分割支払いだったかで抵当権を付けたとのこと。抵当権が全くついていない不動産をたくさんもってましたから、ただのだらしのない人だったんだと思います(笑)また、個人名義で借入をしているものも値下げの可能性はあります。というのも友達にお金を貸したら1~3年くらいで返してほしいですよね? 私だったら1年くらいで返してほしいです(笑)■注意事項値下げ交渉はあくまで交渉です。差押がついていても、競売の方が気が楽だから値下げには応じないという人もたくさんいます。たまに上から目線で買ってやるからとか、独自の理屈つけて●●円しか出しませんという話をしてくる方いますが、私が仲介だったらお断りします。理屈がわからないわけではなく、単純にそういう方には値下げしてまで売りたくないというのが本音です。足元を見た交渉は往々にしてうまくいくことはありません。値下げ交渉も相手の気持ちを理解しながら進めていかないと、自分の思うように進むことはないと思います。しっかりと謄本を読み解いて相手の気持ちを理解した交渉を進めていただければと思います。

2023.11.29

社員コラム

知らない町

先日、静岡県の伊豆市へ行ってきました。伊豆といえば海というイメージをもっていましたが、わたしが行ったのは山です。修善寺です。正確には修善寺からバスで30分ほど天城山の方へ行った貴僧坊です。バスは日に数本で、行きも帰りも時間のコントロールが自分の意思では難しいエリアでした。人口も100人を切っているそうです。そんな貴僧坊で現代美術の展示会が行われていました。町のなかに五ヶ所の会場を用意し、それぞれアーティストが展示を行っています。町の中を歩いて会場を回れるのですが、どこを歩いていても水の音がついてきます。天城山系の湧き水がいたる所から溢れ水路が町中にあるのです。これが本当に癒されます。(本心)天城山はわさびが有名で、この湧き水を使ってわさび田が町中に作られています。筏場の広大なわさび田は有名ですが、下流の大見川沿いを歩いていてもヒト気のない山中のせせらぎと共に突如(筏場に比べれば)小さなわさび田が現れたりして神秘的です。 カワゴ平の大噴火というのが3200年前にあったそうで、この地域が大きな水を抱えているのもその地質によるもののようです。(しらんけど)今回の展示へ行かなければ、おそらくこの地域のことは知らないまま一生を過ごしたことでしょう。人から聞いても「よし、いっちょわさび田でも見にいくか」とはならなかったと思います。こんなことは日本中のあらゆる町にあって、行って知れば面白く感じることでもなにかきっかけを与えられなければ人はなかなか動きません。「わさびは美味しいし温泉あるし静かだし、良い所だよ」と言われてもあまり心には入ってきません。地方移住推進の難しさはその辺にあるのかなと思います。自分から取りに行った情報と、人から与えられた情報では収まる棚が違う。本棚に並べるのか古紙回収に出すのかくらい違う。身近な人の熱量のある体験を聴かされてやっと少しだけ興味が出てくるようなもので、WEBや雑誌のテキストなんていうのは自分から情報を取りに来る人には有用でも、そうじゃない人にはすぐに捨てられる情報なのかな、と。本当に人を増やそうと思ったら、自分から情報を取りに来る心境にさせるまでになにが必要かを考えないといけなんじゃないかと思いました。わたしが今回貴僧坊に行ったのは美術の展示会があったからで、求めていたのはわさびでも温泉でも静けさでも癒しでもありません。しかし自身の現地での体験はこの寒村地域の印象をぐっと向上させました。そこら中で売っているわさびを一本買って宿で擦ってご飯に鰹節とともに乗せ醤油をかけて食べるだけでも大満足です。海側からきた魚を食べ温泉にも入りなんと充実した週末でしょう。わたしはこの体験をもっと知られても良いはずだと周囲に喋りまくり、このブログに書いています。ただの提灯記事ではないわけです。熱量が伝わったら幸いです。 [temp id=2]

2023.11.27

社員コラム

愛、おぼえていますか

先日、東海地方にある名古屋という街に行ったんです。何年も会っていない友人がいたので会おうと思ったんです。で、女子会よろしく食事をしようと、気軽にどこそこのコンビニで待ち合わせねって感じで当日にメッセージ送ったらはぁ?って返されました。普通前の週とかに言うよね、ってなんならちょっと怒ってるんです。夏休みの最終日に「そういえば新学期に手縫いの雑巾二枚必要だった」って母親に言ったときくらい怒ってるんです。わたし驚いてしまって、で、仕事終わったら行くから適当に店入っててって16時30分頃言われたんですけど、本人が来たの20時30分くらいでした。16時過ぎに「先入ってて」って言われたら17時過ぎくらいに来ると思うじゃないですか。新学期早々大遅刻ですよ。人気の白いとんかつ屋じゃないんだから。普通10分もしないでとんかつ出てくる腹づもりですよ。とんかつ頼んで50分も待たされたらお昼休み終わっちゃうじゃないですか。で、そんなに一人で飲んでたらめちゃくちゃ酔っ払ってしまって。店員さんに二人って言ってる手前、なかなか来ないのも申し訳なくてペースを上げて飲んじゃったりして、その子が来る頃には風来坊の手羽先の骨でガンダム作れるくらい山盛りになってました。わたしは風来坊よりも山ちゃん派、ガンダムよりもマクロス派なんですが、さすがに風来坊の手羽先の骨でバルキリーは作れる気がしません。そんなこんなで目が覚めたら宿泊していたホテルの部屋でした。友だちと会った記憶すらおぼろげです。 タイトルを読み返して下さい。知らない人は こちら [temp id=2]

2023.11.24

社員コラム

年末

自宅のパソコンの調子が悪い。父からもらい東京まで連れてきたwindows7が頻繁にフリーズする。windowsXPの時代じゃあるまいしそんな簡単にフリーズされても困るのである。i5でメモリは16GBである。しかもデスクトップである。ブラウザを使うくらいしか用途のないデスクトップである。フリーズなどするわけがないのに、日に何度もフリーズする。買い換えようかと一瞬頭をよぎる。しかしパソコンなどそうおいそれと買えるものではない。清水の舞台から飛び降りるなんてことわざが相応しい一大事だ。むしろこのことわざはパソコンを買い換えるときのために生まれたんだと思う。ノートを持っているから要らないじゃないかと言われてもそんなことはないのである。三徳包丁を持っていたってペティナイフを買う人はたくさんいる。カタカタいうキーボードで文字を打ちたいしバッテリーが膨らむのはご免なのである。そもそもつい先日、シネスコの巨大なモニターを買ったばかりである。会社のモニターが一人暮らし用の1Kだとしたらシネスコの液晶などヒカキンの新居くらい大きい。買った家に引っ越さないというわけにはいかない。ヒカキンの家をムダにしないためにも本体は絶対に買わねばならない。カレンダーを睨む。わたしの思い違いでなければもうすぐ臨時収入になるイベントがある。有楽町に行くべき日が訪れる。マイクロソフトからも見捨てられたwin7と長く苦楽を共にしてきたわたしにお礼としてチャンスの女神がやってきたのかもしれない。その前髪を掴んで離さないように、 https://www.takarakuji-official.jp/brand/jumbo/ [temp id=2]

2023.11.20

社員コラム

上京

東京の人には分かるまい。高校や大学を卒業し、はるか田舎の彼方から身体ひとつで大都会に出てくる思いを。親兄弟友だち知り合い喋ったことのない近所のおじいさんまで、あらゆる財産を地元において縁もゆかりもないうえにジョイフルもまったくない駅の周りにスタバが20店もある大都会にやってくる恐怖を。テレビのなかでしか聴かない標準語に機銃掃射され、一矢報いようとまろび出た筑豊訛りは今なんて言ったのと一撃でなぎ払われ、仲良くなったベトナムの友人にイントネーションを直されてなおここに立ち続けねばならない苦悩を。冠婚葬祭は輪を掛けて一大イベントで、結婚のご祝儀に30,000円包むにしても帰省の交通費で同じくらいかかってまったくもって全然断然びた一文 joyful じゃないんですよ。やっぱり東京にジョイフルはないんですよ。途方に暮れていると東京人の税金ばいと姉にはせせら笑われるし――。上京したって楽しいことばかりじゃない。そんなことばかり考えていたら、東京の人にドラマチックで良いじゃんと言われた。ドラマの主人公じゃん、と。月9の初回じゃん、と。髙橋海人くんに出会うんじゃない?、と。同じ場所で生活して同じことをしていても東京が地元の人たちはそんなドラマのような感情は湧いてこないよ、と。なるほど、漫画もアニメも映画も小説もすべて主人公の感情の起伏が物語になっているのだ。なにかを感じないことには物語が始まらない。そう考えれば悪いことばかりじゃないかという気になってくる。これがコペルニクス的発想かと膝を打ちながら、いまスタバでmacbookのキーボードを打ち付けています。このあと東京人の税金を支払いに行ってきます。姉のおかげで兄が増えるそうなので。 みなさん東京で待ってます。 [temp id=2]

2023.11.13

社員コラム

コミュニケーション

私が会社を始めた年に生まれた長男。だんだんと、大きくなるに連れて、私も仕事が忙しくなり、なかなか起きてるタイミングで会うことも少なくなってきた。 そのくらいのタイミングで幼稚園入園。どうやって関係を築いていこうかと考えた結果、朝起きてお弁当を作るということにしました。 私自身が好きなもの嫌いなもを意識するようになるし、美味しかった、不味かったという簡単なコミュニケーションが取れる。そして、朝が一番大変な妻の手助けにもなる。家族とのコミュニケーションとしては十分だと思って始めた。 料理はなんとなくできる方ではある、しかし、お弁当の世界は難しい。あの小さな箱の中に栄養バランス、彩り、量の加減、全てを詰めなくてはならない。私は冷凍食品が嫌いなので、全て1から作った。 大変なのは作ることだけではなく、朝早く起きることも大変。酒飲んで帰ってきて、辛い二日酔いの日も。自分で決めたことなので妻に起こしてもらいながらなんとかやっていた。 最初は四苦八苦した。いつも、おにぎりを残して帰ってくる。妻もなんでだろうねって話してた。結果、1つのおにぎりを2つに小さくしたら全部食べて帰ってきた。私は手が大きく、どうしてもおにぎりが大きくなってしまう。大きいおにぎりの雰囲気に負けてたんだなと笑その他にも、これ美味しかったからまた作ってとか、これ食べれなかった、味が嫌いだったとか色々なことがわかった。お弁当ということにチャレンジしていなかったら、そんな些細なことに気付かなかっただろうなと思う。これだけでもやっててよかったと思う。 最初は1時間くらいかかっていたものも、だんだんと上達し30分くらいで仕上げることもできるようになった。長男が入園して、2年後には娘も入園。この頃にはもう、腕前もまぁまぁになっていた。2人前つくることなんて全く問題なし。 息子も大きくなり、卒園間近で最後のお弁当。まずは長男の3年間、お弁当を必死に作りあげたというのは感慨深い。最後の弁当の日、家に帰るとお手紙が。 ママへ、いつもお弁当ありがとう。 え?使ってたのパパだったの知ってるよね?まさかママだとおもってた?って笑今までのコミュニケーションはなんだったのかと思ったけど、まぁ子供だし間違えたんだなということにしてたんだけど、2年後の娘の最後の手紙も ママ、いままでお弁当ありがとう うちの子たちがパパとママの違いを理解してなのかなって思いましたよね。 娘に聞いたんです、なんでパパが作ったのにママありがとうなの?って。 幼稚園の先生に、最後のお弁当だからママにお手紙書きましょうって言われた なるほど。これで、私のお弁当コミュニケーションが無駄ではなかったことにも納得しました。 2人とも幼稚園が終わってからも、遠足などのお弁当はなぜか私の担当です。それも家族との暗黙のルールですが、妻が一番得をしたのかもしれません。

2023.11.09

社員コラム

休日は貸別荘

この連休に、仲良し4家族で貸別荘にいってきました。今回は子供が7名に大人7名 この施設は土地が広く、施設内で子供が遊び放題。室内も下の階は子供が遊んで、大人はうえでゆっくりすることができる。 そとでは200インチになるプロジェクターで映画鑑賞しながらバーベキュー。夏はプール入りながらも見られるようです。最高です。 👆子供たちは近い方がいいらしい。近すぎて首が疲れないかなと思う。でもなぜ、前で見たいのかという話を大人たちでしていたら『子供は画面の中に入りたい、入っている感覚だからだと思う』という意見が。妙に納得できました。 2日目の朝は館山運動公園に沖ノ島などで遊びつくし、夜はまたバーベキュー。暖かかったので花火もしました。 3日目の最終日の朝は天気がいいので外でご飯。朝から炭をおこすのは面倒ですが、ガスグリルもあるので便利です。天気も良く最高でした。 貸別荘は高いイメージがあるけど人数がたくさん集まって割り勘すればそんなに高くないのでおすすめです。 私が行った施設はここです https://tateyama.travel/

2023.11.08

大家さん向け

賃貸管理をどこまで任せるか?【アンケート結果】

これは3年前に弊社でアンケートをとった時のデータです。 不動産オーナーに対して行ったアンケート。みなさんも色々と参考になることあるかなと思うので書いてみました。 【アンケートの質問内容】不動産管理会社に依頼している内容はどれになりますか?複数賃貸不動産を保有で該当するものが複数ある方は複数お答えください。(回答者数636人 複数回答829チェック) ここで読み解きたいのがアクティブ大家さん(自分で管理をやる人)がどのくらいいるのかなぁと。 空室募集のみ任せる19.2% 空室募集だけはどうしても不動産屋に頼らないと限界があります。それ以外の管理、入居者クレームや清掃などは自分で外注したり、自分で対応したり。 全部自分でやる強者も5.3% おそらく、自分の資産管理会社をもったり、宅建業をとってやってる人たちも含まれていると思います。私があった人はFacebookなどの SNSを駆使して客付けしているというサラリーマン大家もいました。よく時間あるなぁと感心しました。 みなさん、大家さんをやると悩みが多くなりますが、それでも、自分でやり切ろうと思ってやっている方々はこれだけいます。 また全部お任せサブリースも18.9%。 みんなそれぞれのライフスタイルや価値観にあった管理の方法をされてるなと思います。 1つ大切なことは ストレスを溜めないように、どうすれば続けられるか?を考えてください。建物は最低30年はもちます。短期的にすぐ儲かるという商売ではないので、長く付き合っていく必要があります。長く付き合うにはやはり、ストレスがないようにというのがコツかも知れません。 ちなみに 空室募集+契約行為+共用部の維持管理+集金管理までお願いしてほぼお任せの方が一番多くて31.6% 賃貸物件とは長い付き合いになるので、色々試してみて、自分なりにしっくりくる管理方法を見つけてください。 その他の結果はこちら

2023.11.01

社員コラム

同棲

わたしの住んでいる部屋って窓が西を向いているんですよね。しかも掃き出し窓で開口部が大きいんです。さらに北西でも南西でもなく真西です。関西の方を真っ正面からとらえているわけです。わたしも福岡生まれなので、これは有り難いと。故郷を向いて生活ができると。そう思って契約したわけなんですが、東京の真西には福岡がなくて、福井や鳥取あたりがせいぜいでした。それで真西なんで夕日が暑いんです。夏は本当に太陽なんてものは兵器じゃないかってくらい暑いです。エヴァンゲリオンか真西の太陽かってくらいの決戦兵器です。普段は本が焼けないように遮光カーテンで締め切っているんですが、そろそろ日の光のない生活を改善しないと気持ち的に良くないんじゃないか。鬱々としてホールデンのように旅に出てしまうんじゃないか。そう思ってたまに兵器の侵略を許していたんです。でもダイレクトに紫外線が飛び込んでくるのはあまりにも恐い。わたしの肌はビール瓶くらいに焼けたっていいんですが、本の背表紙が焼けるのはどうしても許せない。そう思ってフウセンカズラを植えたんです。グリーンカーテンです。しかも室内です。窓際に鉢を並べて観葉植物よろしく室内で育てました。そしたら、外で植えているときはあまり気にならなかったんですけど、花が落ちて足元がとにかく凄いことになるんです。毎朝びっくりするくらい花が落ちていて、これが全部五百円玉だったら働かなくていいのになって、港区のタワマンに住めちゃうなって、そのくらい雪景色のように白い花が床いっぱいに敷き詰められるんです。流石にそのままにするのはよろしくなかろうと、二、三日に一回掃除機をかけてるんですけど、ある日、黒いなにかが雪景色のなかで動いたんです。フウセンカズラの花と同じくらいのサイズで黒いなにか――ネコハエトリグモです。五百円玉サイズを超えない蜘蛛には寛容なわたしです。ましてやネコハエトリグモなんて液晶モニタに現れたらマウスカーソルを追っかけるようなかわいらしい愛玩蜘蛛です。ところが作業モードの手は止まりません。あっ、と思った頃には掃除機のノズルに吸い込まれてしまいました。焦ったわたしはすぐさまスイッチを切り、掃除機を開け紙パックを取り出し、中身をぶちまけました。すると元気なネコハエトリグモがぴょんと飛び出してきました。わたしがダイソン使いじゃなくて助かったなと。紙パック式しか買えない生活レベルでよかったなと。そう言って部屋の反対側へ放してやりました。この部屋にはわたしとあなただけが住んでいる。 [temp id=2]

2023.10.30

大家さん向け

賃貸業界の未来

賃貸業界は情報の開示、情報の非対称性の解消ということに遅れており、情報開示は弊社の使命の一つだと思っています。 情報の開示とはどういう意味か、管理会社に任せている大家さんを例に具体的に説明します。管理会社が大家さんに対して「入居者とどんな話をしているか?」「募集活動をしっかりやっているのか?」などの管理情報を100%開示しているのかということです。実際は何もかも報告されているわけではなく、聞けば教えてくれる程度だと思います。それも、預けている資産(物件)をどのように管理運営しているのか、1から100まで知らされるわけではありません。また、本当にその報告通り行っているのか、エビデンスがあるわけでもありません。大家さんを扱っている管理会社が情報を開示することは非常に難しいことで、きっと任せておけば大丈夫だろうという性善説のうえに成り立っています。 それらの情報の開示は今となってはそんなに難しいことではありません。しかし不動産業界はそこを開示しないからこそ成り立つ商売でもあります。では情報の開示によって賃貸不動産業界の未来はどのように変化していくのか?貸主、管理会社、仲介会社、各ステークスホルダー事に考えてみます。 【貸主】                                          貸主である地主、大家(サブリースをしている会社)などは自分の資産やサービスを提供してリスクを負っている存在なので、この先もこの業界の中心に位置すると思います。ただ個人の方は自分で大家業(賃貸経営)をやっていくのは困難だ、面倒だ、という方も多くいます。そういう方はサブリース会社に委託したり、管理会社に委託したりしていくことが必要になります。貸主は管理会社との情報の共有という一つの課題がありますので、そこをどのようにリスク管理していくのかが重要にもなってきます。 【管理会社】                                        情報の開示をしていくと管理会社の立場が大きく変化するのだと思います。大家側について仕事をする立場なので、管理会社は大家に信頼してもらうべきだと思います。また信頼されるような仕事をすべきだと思います。しかし実際に大家に向けて100%の情報を開示しているでしょうか?おそらくしていません。空室をあえて埋めずに「埋まらないので、リフォームしましょう」または「埋まらないので売却しましょう」と、そんな提案をする悪質な管理会社は多くあります。本当に信頼できる会社や情報をしっかり共有してくれる会社が残り、自社に都合のいい情報しか開示しない会社は淘汰される存在になるでしょう。また客付けも仲介会社に頼らず自分で行うようにならなければいけません。エイブルや大東建託など、自前で管理と客付けができる会社は優秀だなと思います。最近では自前で仲介部門を持つ管理会社も増えてきました。それが理想的な管理会社だと認められるような時代に向かっていると思います。 【仲介会社】                                         仲介はそのうちなくなるのではないか、と感じることがあります。仲介専業の会社は情報を伝達する(仲介する)ことをビジネスとしています。今までは物件情報という価値を提供していましたが、今の時代は物件情報の開示は誰でも行うことができます。大家さんや管理会社が物件情報を伝播させる手段を持てば「転居希望者が手に入れたい希少な情報」を提供するという価値がなくなっていくように思います。管理会社が自前で集客をするという最近の潮流が社会のスタンダードになればそれこそ価値がなくなります。そんな未来が来れば「仲介会社」は生き残れないかもしれません。徐々に優秀な営業マンは管理会社から引き抜かれるようになったり、客付けを強くしたい管理会社が仲介会社をM&Aで買収するような事例も多くなると思います。ノウハウをしっかりためて自分たちの価値を大家と借主に提供できれば生き残る道もあるかもしれません。 以上が私の想像する賃貸業界の未来です。                            ポイントは情報の開示です。しかし情報の開示を嫌がる業界なので、そう簡単は変わらないことも理解しています。ただ前回のブログにも書きましたが、大家と借主があってのこの業界です。大家と借主に対して誠実であればきっと打破できると思います。 ぜひとも応援のほどよろしくお願いいたします。 ↓前回のブログ https://mateba.co.jp/media/archives/156

2023.10.11